ボディその他




保管、管理でも述べていますが、コントラバスは主に何種類かの木でできていて、それらを膠(にかわ)と言う特殊な糊で圧着し、表面にはニスが塗ってあります。
 

ボディのトラブルは主に割れ、剥がれ、欠けなんかでしょうか。
 
膠は剥がれやすいです。湿度、温度の変化や衝撃で割とスグに剥がれます。
 
それは何かが起きた時に膠での接着面が剥がれることによって、ボディ本体の木へのダメージを防ぐためでもあります。
 
 
例えば出来たての新しい楽器や、外国から日本に持ち込まれたばかりの楽器は木が日本の環境(湿度や気温の季節による変化など)に馴染んでいないため、パカパカ剥がれます。
 
 
木は湿度が上がれば水を吸い込んで膨らみ、湿度が下がれば乾燥して縮みます。
膨らんだり縮んだりが起きた時に、木や接合部に負荷が掛かり剥がれたり割れたりします。
 
表板と側板、側板と裏板などの接着面が剥がれても慌てず楽器屋さんに持ち込んでください。
接着面が剥がれただけであれば、基本的には簡単にくっつきますし費用も安いです。

剥がれて修理、調整するを繰り返して木自体が楽器の形状と気候に慣れていくようです。
 
 
割れも原因は大体同じで、湿度、温度の変化や衝撃によって割れが生じます。
まあぶつけたとかの理由が多いですかね。
遭遇した中で怖かったやつの写真貼っときます…
ここにヒビが入ると超危険です!

ネックは弦によって引っ張られ続けているので、ある日突然折れて吹っ飛ぶ可能性があります。

コントラバスのヘッドは単品でも相当重いです。そんなもんが飛んだら怪我じゃ済まないかも知れません。

即座に弦や駒、テールピースを外してそれぞれを丁寧に梱包し、楽器屋さんに持ち込んでください。


 
そしてそして
★絶対に接着剤やボンドなどでくっつけないでください!
職人さんが修理する時の手間が増えます。
一流の職人さん達の手に掛かれば、楽器自体が燃えてなくなってでもいない限り修理は可能ですが、かかる時間と費用がべらぼうに増えます。
勝手に治療しないでください。
 
 
 
ちょっとしたヒビ割れや剥がれであっても放置すると傷が広がります。
当然音にも悪影響です。
発見次第スグに修理に出してください。
これに関しては一切自力で出来ることはありません。